一方通行は取り合えず外に出ることにした。行動しないことには何も始まらない。遠慮なしに吹いてくる木枯らしに、一方通行は肩を竦めてマフラーを巻き直す。打ち止めがクリスマスに渡してきた不恰好なそれは、やけにもこもこしてはいるが、付け心地は悪くなかった。
「………………もう昼過ぎか」
どこに行くか、と一方通行は思案する。金銭的な心配は全くないが、選択肢が多すぎても迷うだけ迷ってしまって結局決められないだろう。既にクリスマスにそういった悩みを通過している一方通行は、少し慎重になっている。
(……駅前か商店街の2択だな)
駅前には学園都市有数の大きなショッピングモールがある。手に入らないものはほぼないと言えるし、どうせ菓子会社の陰謀に乗ってホワイトデーのセール中だろう。商店街にある店はショッピングモールほどではないがそれでも品揃えは悪くないし、ショッピングモールよりも人が少ない可能性が高いから、あまり人目を気にせずに選ぶことができるはずだ。

(さァて――)


→ショッピングモールへ行ってみる
→商店街へ行ってみる


inserted by FC2 system